正社員として在宅ワークで働くことはできるのか?

公開:2023/11/20 更新:2024/01/30
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「正社員だけど、在宅ワークをしたい!」
「正社員として働きながら、在宅ワークを行うには?」このような悩みはありませんか?

本記事では、「正社員として在宅ワークで働くメリット・デメリット」について紹介しています。記事の後半では、「正社員として在宅ワークで働くにあたって身につけたいスキルや資格」についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

在宅ワークの種類

正社員の在宅ワークは、主に3つの種類に分類されています。「モバイルワーク」「在宅勤務」「サテライトオフィス勤務」です。
「モバイルワーク」は、時間や場所に囚われずに業務ができるテレワークのことを指します。
「在宅勤務」は、自宅で業務を行うテレワークのことを指します。
「サテライトオフィス勤務」は、本社から離れたオフィスで業務を行う働き方のことです。本社から離れたオフィスで業務を行うことで、通勤時間を短縮できたり、残業時間を削減できたりするため、業務の効率化が期待できます。

正社員の在宅ワーク求人を探す方法

正社員の在宅ワーク求人を探す方法は、以下の2つが一般的です。
  • 求人サイトから求人を探す
  • 転職エージェントを利用する
それぞれ方法について紹介していきます。

求人サイトから求人を探す

大手求人サイトや地場の求人サイトなどでは、正社員の在宅ワークの求人が多く募集されています。求人サイトを開いたら、「フルリモート 正社員」「在宅ワーク 正社員」などのキーワードで検索してみましょう。

転職エージェントを利用する

転職エージェントを利用して仕事を探す方法もあります。転職エージェントを利用すると、効率良く仕事を見つけられるでしょう。例えば、「自己分析や企業分析を手伝ってくれる」「公にされていない企業の情報を教えてくれる」などの転職に関するサポートを、無料で行ってくれます。
ただし、在宅ワークの求人数は、転職エージェントよりも、求人サイトの方が多くあります。そのため、正社員として在宅ワークで働きたい場合は、求人サイトと転職エージェントを両方活用するのがおすすめです。

正社員で在宅ワークをするメリット

正社員で在宅ワークをするメリットを5つ紹介します。
  • 通勤の必要性がない
  • 育児や介護をしながら働ける
  • 好きな場所で仕事ができる
  • 予定を調整しやすい
  • 人間関係に悩みにくい
それぞれのメリットについて詳しく紹介していきます。

通勤の必要性がない

基本的に正社員の在宅ワークは自宅で業務を行うため、勤務先までの交通費や通勤時間はかかりません。また、着替えたり身だしなみを整えたりするなどの、準備時間も場合によっては省けるようになります。朝早くに起きなくて良い点や満員電車に乗る必要がない点、勤務先までの交通費や通勤時間、準備にかかる時間やお金などを他のことに使える点など、通勤の必要性がないことには多くのメリットがあります。

育児や介護をしながら働ける

普通の正社員として働く時は、休憩時間や業務時間、勤務地や身だしなみなどのあらゆる規則があります。在宅ワークの場合、やるべき業務は決まっているものの、特にそのような時間的な縛りがないこともあります。
子供が体調を崩してしまった時や介護をしなければならない時などでも、一時的に時間を作ることができる場合もあります。勤務時間内に業務がきちんと終わることが前提ですが、自分の都合やライフスタイルに合わせて自由に働ける点は、非常に大きなメリットといえるでしょう。

好きな場所で仕事ができる

雇用契約の内容によっては、自宅以外で業務を行うことができる場合もあります。例えば、お気に入りのカフェや電車の中などでも作業が可能なこともあるかもしれません。隙間時間を利用して作業できるため、効率的に業務を進められます。決まった場所で仕事をしなければならないという縛りがない勤務形態であれば、精神的にも余裕が持てるでしょう。

予定を調整しやすい

正社員の在宅ワークは出勤する必要がないため、予定の調整がしやすいことが多いです。
例えば、急にどうしても外せない用事ができてしまった時でも、在宅ワークであれば業務を他の時間に回したり、退勤後すぐに移動ができるため柔軟に予定に対応できるようになります。
業務が時間内に終わることが前提ですが、自己管理ができていれば自由度が高いといえます。

人間関係に悩みにくい

人在宅ワークは、基本的に1人で業務を行うため、人間関係を気にすることなく業務に集中できます。人間関係を考えずに仕事に集中したい人や人と接するのが苦手な人には、おすすめの勤務体制です。
ただし、全くコミュニケーションが無いわけではなく、メッセージやzoomなどの最低限のやりとりはあります。それでも、実際に会って話す時のコミュニケーションと比較すれば、人間関係のストレスはかなり軽減できるでしょう。

正社員で在宅ワークをするデメリット

正社員で在宅ワークをするデメリットを3つ紹介します。デメリットとしては、以下のことが挙げられます。
  • 自己管理が求められる
  • フリーランスほどの自由はない
  • 教育を受ける機会が減る
それぞれのデメリットについて、詳しく紹介していきます。

自己管理が不可欠

正社員の在宅ワークにおいて、自己管理は不可欠です。勤務地では周りの目があるため、業務を怠ることはできないでしょう。しかし、自宅で業務をするとなると、注意をしてくれる人が周りにいなくなりますし、ベッドやスマートフォンなどの怠ける原因となるものが多くあります。業務を行うスペースを作ったり、タイムスケジュールを決めたりするなどして、自己管理ができるよう対策を考えましょう。

フリーランスほどの自由はない

正社員の在宅ワークは、普通の正社員の働き方と比較すると自由度は高いですが、フリーランスほどの自由はありません。フリーランスは全て自分の都合で業務を行えますが、正社員の在宅ワークでは、プロジェクトの進捗状況を共有したり作業時間を報告したりする必要があります
また、好きな時に業務できるものの、ざっくりとした勤務時間は決まっていることがほとんどです。そのため、期待していた自由とは少し違っていたということも考えられます。

教育を受ける機会が減る

在宅ワークでは、社内の人と直接会って話す機会が減る分、教育を受ける機会が減ってしまう恐れがあります。オンライン上のやりとりではうまく伝わらないことも多く、実際に会って教わることと比較すると、伝わりやすさや理解のしやすさは劣ってしまうでしょう。そのため、疑問点や問題点があればすぐに自分から質問するなど、積極的に学ぶ姿勢が大切です。

正社員として在宅ワークで働くにあたり身につけたいスキル


正社員として在宅ワークで働くにあたって、身につけておきたいスキルを3つに分けて紹介します。
  • 必須のスキル
  • あると便利なスキル
  • あると役に立つスキル
それぞれのスキルについて、詳しく解説していきます。

必須のスキル

必須のスキルは、「PCスキル」「コミュニケーションスキル」「ビジネスマナー、」「自己管理能力」「問題解決能力」「ライティングスキル」です。
PCスキル
正社員の在宅ワークでは、パソコンを使って業務を行うことがほとんどです。パソコンを使わない業務であったとしても、請求書やその他の書類などの作成は、パソコンで行う場合が多いでしょう。
また、PCスキルは業務の内容によって変わってきます。例えば、事務業務であればExcelやWordなどを、ライター業務であればドキュメントやスプレッドシートなどを使用します。それぞれの業務に合わせてPCスキルを磨いていきましょう。
コミュニケーションスキル
「コミュニケーションスキル」は、実際に人と会って話さない在宅ワークだからこそ必須のスキルです。メールやzoomなどのオンライン上の会話では、相手に自分の話やテンションが伝わりづらいため、お互いに温度差ができてしまったり、チーム内で仕事の内容や納期が伝わっていないなどのトラブルが発生して、業務に支障をきたしたりする恐れがあります。円滑に業務を進めて行くためにも、実際に人と会って話せない時のコミュニケーションスキルは、身につけておくようにしましょう。

ビジネスマナー

「ビジネスマナー」は正社員として、必ず身につけておくようにしましょう。特に在宅ワークでは、自分の信頼に大きく影響します。在宅ワークでは、オンライン上でのやりとりが主になり、クライアントや同僚と信頼関係を築きにくい場合があります。丁寧な言葉遣いやできるだけ早い返信を心がけるようにしましょう。お互いの顔が見えないからこそ、ビジネスマナーを徹底して、相手と信頼関係を築いていく必要があります。

自己管理能力

「自己管理能力」は、在宅ワークを行うには欠かせないスキルです。正社員の在宅ワークでは、自分で働く場所を決められますが、つい家でダラダラしてしまったり、作業中にスマートフォンをいじったりすることもできてしまうのです。納期に間に合わなくなってしまったり、作業が遅れたりすることになってしまうでしょう。スケジュールやその日にやるべきことをあらかじめ決めておくなど、自分を律する力をつけておきましょう。

問題解決能力

自分でトラブルに対処できれば、社内の人からの信頼は厚くなります。例えば在宅ワークでは、突然パソコンが故障するなどの、業務に支障をきたすトラブルが起こってしまう可能性があります。このような突然のトラブルの発生に対して冷静に対処できれば、信頼できる社員としてみなされて好印象を受けるでしょう。
ただし、トラブルが起こった際は、一度社内の人に確認するようにしてください。許可なしに問題に対処しようとすると、うまくいかずに新たにトラブルが増えてしまう恐れがあります。

ライティングスキル

正社員の在宅ワークでは、メールやzoomなどのオンライン上でのやりとりが、主になります。ライティングスキルがないと、間違った解釈をされてしまったり誤解されてしまったりする恐れがあるのです。自分が気づかないうちに失礼な言葉を使っていたことや間違った文脈で送っていることもあるかもしれません。相手にメッセージを送る前に、言葉の使い方や文脈が間違っていないかなど確認するようにしましょう。

あると便利なスキル

身につけておくと便利なスキルは、「Webデザインスキル」「デザインソフトのスキル」「プログラミングスキル」「SEOスキル」「語学スキル」です。

Webデザインスキル

デザインに興味がある人には「Webデザインスキル」の習得がおすすめです。Webデザインとは、インターネット上にあるサイトをデザインすることで、サイト制作においては必須の工程です。ほとんどの企業が自社のサイトを持っており、需要が途切れることもありません。一方で求められるデザインレベルは年々上がっており、相応のスキルがないと、仕事を引き受けることができない場合もあります。

デザインソフトのスキル

IllustratorやPhotoshopなどのデザインソフトを扱えると、写真の加工やグラフィックを作成できるようになります。例えば、商品のポスターやチラシ、パンフレットなどに活用できるようになります。デザインソフトを使ったことがない人からすると難易度は高く、デザインソフトのスキルを習得するには時間がかかります。

プログラミングスキル

プログラミングとは、プログラミング言語を使って、コンピューターに指示を出して動かす業務です。主に、システム開発やコーディングなどの業務を行います。これらの業務は専門性が高く、国内での人材が不足しているために、報酬が高く設定される傾向にあります。 ただしスキルの習得には、かなりの時間と労力がかかります。

SEOスキル

SEOとは、「Search Engine Optimization」の略称で、「検索エンジン最適化」を意味します。狙ったキーワードで検索した時に、自分のサイトを上位表示させるということです。SEOのスキルを習得するには、Googleのサイトの評価基準やそれに合わせた記事の作成方法などを勉強する必要があります。

語学スキル

「語学スキル」を身につけておくと、翻訳の仕事ができるようになります。翻訳の仕事は主に、リーディングやライティングのみで業務ができるため、リスニングが苦手な人にもおすすめです。翻訳する記事の専門性や難易度によって報酬金額は変動します。また、自分の語学レベルを表す証明となるため、TOEICやIELTSなどの資格を取得しておくことをおすすめします。

あると役立つ資格

持っておくと役に立つ資格は、「MOS」「Webライティング能力検定」「ITパスポート」「日商簿記」「ウェブデザイン技能検定」です。

MOS

「MOS」とは、「Word」「Excel」「PowerPoint」などを扱えることを証明できる資格です。在宅ワークでは、これらのソフトを扱う業務もあるため、MOSを取得しておくと有利になります。MOSの試験は、全国一斉で毎月行われているため、自分の好きなタイミングで受験できるのがメリットです。

Webライティング能力検定

「Webライティング能力検定」とは、ライティングスキルを証明できる資格です。試験では、国語・Webライティング基礎・コピーライティング・メールライティング・SEO・法律、倫理、炎上対策・ミニ論文が出題されます。試験は88点満点で、1級は80〜88点、2級は70〜79点、3級は53〜69点と決められています。試験は全国17会場で、毎年5月・8月・11月に行われています。

ITパスポート

「ITパスポート」とは、ITのスキルを証明できる国家資格です。試験では、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野が出題されます。具体的には、組織論・知的財産権・開発プロセス・プロジェクトマネジメント・アルゴリズム・プログラミング言語・ネットワーク・ハードウェア・ソフトウェア・情報セキュリティなどが幅広く出題されます。試験は随時行われるので、ITパスポートの情報はこまめにチェックしておきましょう。

日商簿記

「日商簿記」とは、簿記に関するスキルを証明できる資格です。試験内容は、それぞれの級によって異なり、3級では商業簿記、2級では商業簿記・工業簿記、1級では商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算が出題されます。統一試験は2月・6月・11月に行われており、ネット試験は対象期間以外で随時行われています。

ウェブデザイン技能検定

「ウェブデザイン技能検定」は、ウェブデザインに関するスキルを証明できる国家資格です。試験では、学科と実技を行います。学科では、インターネット概論・ウェブデザイン技術・ウェブサイト設計・構築技術などの10科目が出題され、実技では、実際にWebサイトを構築します。2級と3級は2月・5月・8月・11月に試験が行われて、1級の実技は2月に、1級の学科は11月に試験が行われます。

正社員として在宅ワークの働くにあたり覚えておきたいこと


正社員として在宅ワークで働くにあたって重要なことを3つ紹介します。
  • 仕事に集中できる環境を整備する
  • 報連相をしっかりする
  • 在宅ワークのルールを理解する

仕事に集中できる環境を整備する

先述したとおり、家では怠けてしまう要因となるものが多く、会社と比べると緊張感がありません。業務に集中するためにも、環境を整えるようにしましょう。人の目がある、カフェやコワーキングスペースの利用もおすすめです。

報連相をしっかりする

在宅ワークでは、直接会って話さない分、こまめなコミュニケーションが大切になります。相手を不安にさせないためにも、業務に関する報告、連絡、相談はきちんと行うようにしましょう。

在宅ワークのルールを理解する

正社員として在宅ワークで働くには、会社のルールを守らなくてはなりません。ルールを守らず業務を進めてしまうと、トラブルを引き起こしてしまう可能性があります。間違った認識で業務を進めていたということがないよう、あらかじめルールを確認しておきましょう。

正社員として在宅ワークすることのメリット・デメリットを知っておこう

本記事では、「正社員として在宅ワークで働くこと」について紹介してきました。在宅ワークは、自由度が高いことから、希望したい正社員も多いのではないでしょうか。
しかし、自己管理をしたり会社のルールを守ったり、ある程度の縛りは必要になります。
ぜひ本記事を参考に、正社員として在宅ワークで働くことが自分に合っているのかどうか、今一度確かめてみてくださいね。

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