営業事務と一般事務の違いとは?仕事内容や求められるスキルを解説

公開:2023/06/08 更新:2024/09/26
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営業事務と一般事務の違いとは?仕事内容や求められるスキルを解説

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営業事務とは、営業の仕事をサポートしながら事務作業を担当する職業を指します。営業が外回りや商談、その他の打ち合わせなどで離席しているあいだに発生する事務仕事を代わって引き受けるため、直接の営業職ではありませんが、営業の仕事を身近に感じられます。

この記事では、営業事務の仕事について一般事務との違い、仕事内容、求められるスキルを紹介します。営業事務の仕事に興味がある方や、これから営業事務を目指そうと考えている方はぜひ参考にしてください。

営業事務とは


営業事務は「営業」という言葉のとおり、営業に関する事務業務を引き受けます。それに対し一般事務は社内の一般的な事務作業を引き受ける仕事として、営業事務とは区別されています。さらにどのような違いがあるのか、詳しくみていきましょう。

営業事務と一般事務の違い

「営業事務」は営業担当者ありきの仕事です。営業の仕事をサポートするため、部署の中で幅広くサポートを行うわけではありません。出社したあとは前日の仕事の続きや営業からの指示を受けて書類作成や書類整理を行うほか、営業が不在の場合のクライアント対応や管理業務が中心になります。

企業の業種や扱っている製品・サービスによって具体的な業務には違いがありますが、契約管理・売上管理・納品管理・在庫管理、営業担当者の交通費の精算や在庫状況の問い合わせ、展示会や商談会への出展準備なども行います。

「一般事務」はオフィス内の事務作業を担う仕事であり、書類作成や書類整理、データ入力や郵便物の確認と仕分け、その他発送対応や電話応対、来客への応対を行います。社員の勤怠をチェックし、会議室を予約するといった社内での業務も行うことがあり、所属する部署や職場で幅広くサポート業務を行います。

一般事務職は社内の広範囲にわたる事務業務を担当し、営業職以外の部署もサポートを行います。そのため、営業だけの指示を受けるわけではありません。

営業事務は営業職との連携が必須であり、営業の仕事が円滑に進むようにサポートを行い、社内では縁の下の力持ちとして重宝されます。クライアントとのやり取りや関わりが発生することもあり、イレギュラーな事態の発生やクレーム対応についても営業担当者としっかり打ち合わせをしておかなければなりません。

営業事務の仕事内容

ここからは、営業事務の仕事内容についてさらに詳しくみていきましょう。

書類作成・処理

営業事務の業務のひとつに、書類作成や書類の処理が挙げられます。提案書・見積書・請求書・納品書・伝票といった書類はいずれも営業の指示や営業の業務の結果として作成するもので、不要になった書類の処分も行います。営業担当者が必要とするクライアント向けの書類を揃え、資料の管理や確認・処理を行うような業務も営業事務の仕事に含まれます。

見積書や契約書、発注書など製品・サービスの注文状況に応じて書類が発生するため、そうした書類がバラバラにならないように管理し、必要に応じて電子化をしたり、確認のための再送付を行ったりするケースもあります。

受発注業務

営業事務では「受発注業務」も重要な業務のひとつです。受発注とは、製品・サービスの購入や利用を希望しているクライアントからの見積もりや注文を受け付けたり、確認のメールや書類を発送、システムに発注をかけたりする業務です。

受発注は営業担当者自身が忙しく直接担当できないため、それに代わって請け負う仕事です。メール・電話・FAXなどで受注が入り(会社によって方法が異なります)正しい数量を確定させてから発注をかける作業に入ります。

在庫・納期確認

在庫・納期確認は、製品の在庫状況の確認や納期に関する確認・管理業務です。クライアントから購入を求められた数量が満たせるかどうかを確認し、すぐに発送ができる場合はクライアントには「本日(または予定日)発送」と伝え、発送業務に回します。

在庫の数量が注文を受けた帳票と合っているか、数量をしっかりとチェックして発注を行うことも営業事務の重要な業務です。倉庫などにある製品の在庫が十分でなければ発注をかけておき納期を調整、クライアントにはすぐに発送できない旨を伝えることも在庫管理の仕事のひとつです。

売上計上・管理

社内システムで売上を計上し、処理したり管理をしたりする業務です。会社と会社の間で取引を行う場合は、注文を受けて発送(納品)したあとに、代金を請求・回収する仕事が売上計上・管理業務にあたります。

売上は一度計上し、代金のつけである「売掛金」という括りにしてから管理を行います。それぞれの会社の基準に基づいたタイミングで売掛金が回収できているかをみて、まだ回収できていない売掛金と分けて確認を行います。帳簿を採用している職場は少なく、現在はエクセルなどで分析・管理を行うのが一般的です。

顧客管理

職場によっては、クライアントや顧客の対応が多い場合があります。会議室や来客室のセッティング、お茶を入れて対応するといった取引先への丁寧な対応が求められます

営業担当者と同じくクライアントの名前や会社名を覚えなければならず、クライアントごとのデータを確認したりCRM(顧客関係管理)システムを使用したりといった業務が発生することもあります。

電話・メール応対

事務作業として一般的な電話・メール応対は、会社対会社(BtoB)のクライアントだけではなくユーザーから直接問い合わせが寄せられる場合もあります。

職場によって対応範囲は異なりますが、電話やメールでは製品・サービスに関する問い合わせが営業に向けて寄せられることが多く、その場にいない営業担当者に代わって対応を行うことになるため、丁寧かつ正確性の高い返答が求められます

営業事務に求められるスキル


営業事務に必要なスキルは、大きく分けて「事務処理能力」「PCスキル」「コミュニケーションスキル」の3点です。それぞれを詳しくみていきましょう。

事務処理能力

事務処理能力とは、優先順位をつけて必要な業務をこなしていく処理能力を指します。繁忙期やイレギュラーな状況下ではスピード感のある作業が必要になる場合があるため、事務処理能力のスキルは仕事を続けるなかで業務に慣れ、磨き上げていかなければなりません。

期日が決まっている資料づくりの最中に電話応対があり、営業担当者とも打ち合わせをしなければならないような業務が重なるケースも珍しくないため、事務処理能力は営業事務に欠かせないスキルです。

PCスキル

PCスキルは、タイピング操作・エクセルなどのソフトウェアやシステムの操作・バックアップやトラブルへの対処などが挙げられます。特に受発注業務や在庫管理でシステムを導入している職場では、基本的なPCスキルは欠かせません

エクセルの入力作業が多い職場では、エクセルを操作・管理するスキルが必要になります。実務経験があるほど営業事務の仕事で有利にはたらきますし、作業を効率化する関数やショートカット操作を覚えているほど作業を高速化できるでしょう。

コミュニケーションスキル

営業職やクライアントとの関わりが多い営業事務の仕事では、コミュニケーションスキルも必須です。対面での来客への応対、あるいは営業担当者など社内の人間との打ち合わせでもコミュニケーションスキルは発揮されます。